ラジオのAMとFMの意味って?違いは何?

ラジオのAMとFMってどんな違いがあるんだろう?地域によって聞けたり聞けなかったり、周波数の違いとか言われてもわかんないよ……

みなさんはラジオにAMとFMがあるのをご存知でしょうか?

特に若い人はラジオに触れたこともない可能性があるので、違いが分からないという方も多いと思います。

今回はそんな人のために、AMとFMの違いについて説明していきます。

AMとFMの意味

AM=振幅変調

AMは、”Amplitude Modulation”の略で、日本語では振幅変調と言います。

波長が約200m〜600mと大きく、遠くまで届くのが特徴です。海外でも聴ける時があるようです。また、波長が大きいために山などの遮蔽物を回り込んで電波が届きます。

しかし、ノイズも音声として届けてしまうため、音質はそこまで良くないです。

FM=周波数変調

FMは、”Frequency Modulation”の略で、日本語では周波数変調と言います。

波長が3m〜4mと小さく、雑音が聞こえにくいのが特徴です。

ただし、AMに比べて遠くまで届かず、県単位、広域でも関東一帯くらいが限界です。

AMとFMの違い

「音声信号の情報がどこに乗っているか」というのが最大の違いです。

難しいので図で見てみましょう。

こんな感じ。何を言っているか分かりますか?笑

上の画像が違いを説明しているのですが、分からないかもしれないので解説します。

AMの電波波形は、細かい波の1つ1つが音を持っているのではなく、振れ幅が音を持っています。大きい波→小さい波→大きい波を書いた時、振れ幅の頂点を結んだ曲線に音声情報が乗っています。だから波長が大きく、遠くまで届くんです。

それに対してFMの電波波形は、波の振れ幅は一定で、その間隔の違いで音の高低が変化します。中学生の頃に学習した音の波長と同じで、波長の間隔が狭いと高い音が、広いと低い音が乗っています。音が非常に細かい単位で届けられているため、音質がいいんです。

AMとFMの番組の特徴

上記の性質の違いから、放送する番組も若干違いがあります。

AMはニュース、バラエティ中心

AM放送は広域に放送が届けられるため、ニュースやバラエティ番組、プロ野球中継などを中心に放送されます。その代わり、音質が物を言う音楽番組は少なめです。ボソボソとした音声になりがちなんですよね。

FMは音楽番組が多い

FM放送は音質の良さを生かして、音楽中心の番組構成になっていることが多いです。また、県単位での放送、もしくは首都圏など限られた地域のみで聴取可能なため、ローカル情報を流す番組も多いです。そのため、おしゃれな番組が多いイメージがあります。

よく深夜帯の芸人が担当しているラジオではFM局を「オシャレラジオ」と称することがありますアンジャッシュの渡部さんなんかはFM曲でレギュラー番組をやっていたりして、ちょっとしゃれた感じが出ていますね。笑

ワイドFMについて

さて、近年ではワイドFMという新たな放送が始まっています。その紹介をします。

ワイドFM(FM補完放送)とは?

ワイドFMとは、簡単に言うとAM放送をFMで放送することを指します。

近年はマンションが林立し、携帯の電波、Wi-Fiなど電波干渉も多くなってきました。そのため、AM放送の音質ではなかなか聞き取りにくい状態であることや、災害時にはFM放送の方が電波の強さや音質のクリアーさで勝ることから、FMの周波数でAM放送に対応する動きが出てきています。

最近はワイドFMが人気に

僕も基本的にワイドFMを使ってラジオを聴いています。音声がクリアでないと快適に聴くことができないため、東京にいるときは基本FMでしか聴いていないです。

ただ、古いラジオだとFM補完放送の周波数帯に対応していない可能性があります。ラジオを購入する際は「FM補完放送対応」のものを選ぶようにしてくださいね。これから販売されるオーディオなどは基本的に対応済だと思いますが。

AM放送の危機!

さて、FM補完放送が登場したことによって、AM放送がなくなるかもしれないという状況になっています。

AM放送はFMよりも設備も高価であり、斜陽産業とも言われているラジオ業界にとってはFM補完放送の方がコスト面でもありがたいわけです。また、クリアな音を届けることができるならばそれに越したことはないという考えもあります。

僕は個人的には概ね賛成ですが、一方でAM放送のメリットである広域放送が役立つタイミングもあるよなと思っています。

そもそも、北海道のように面積が広かったり、九州地方のように離島が多く存在する地域ではFMでは中継局がなくて対応しきれないと思います。そのへんも含めて十分に議論をしてもらえればなと思っています。

まとめ

今回はAMとFMの違いについてまとめました。

どちらの放送形式でもメリットデメリットはあります。ただ、伝統ある番組が多いのはAMです。僕も好きな番組はAMに多いです。

放送形式の違いが生み出す番組構成の違いなどもあると思うと、AMが廃止されるかもしれないのはちょっと怖いですね。

ともかく、これからも面白い番組がたくさん生まれることを楽しみにしています。

オススメのラジオ番組に関しては以下のリンクをみてみてください。