【FX初心者】通貨ペアの特徴を紹介!初心者にオススメなのは?

今回は、通貨ペアについて解説していきます。通貨ペアがどれも同じだと思っている方は、相場を読み違える可能性があるので注意しましょう。

通貨ペアとは

通貨ペアとは、FXにおいて「Aという通貨でBという通貨を購入する」という際のAとBを示します。

「ドルを払って円を買う→ドル/円」「ユーロを払ってドルを買う→ユーロ/ドル」といった感じです。この時、左側の通貨を「基軸通貨」、右側の通貨を「決済通貨」と言います。

そもそも市場が反応するのはどういう時か

通貨ペアを検討するにあたり、どのようなことがあると市場が動くのかを知っておくと取引がしやすくなります。以下に、反応があるタイミングを書きました。

金利が変動する時

まず、金利が変動する時は市場が動きます。ファンダメンタルズ分析について紹介した際、アメリカの政策金利は要注意というお話をしましたね。

アメリカ以外にも、どの国も政策金利という概念は存在します。そして、その国々で政策金利が上下するタイミングで関連する通貨も値動きがあるのです。

この「関連する通貨」が多いのが米ドルやユーロです。米ドルの動きは大体の通貨に影響します。

資源市況が活発な時

資源の産出が活発に行われたり、どこかの国でエネルギー消費が増え、資源の輸入量が増加しているといった場合、資源国の通貨グループが連動して上昇する傾向にあります。

原油相場などをチェックしておくと、この動きがよくわかると思います。

地政学的リスクが発生した時

地政学リスクとは、中東で発生しているテロや、日本でいう自然災害など、その国の経済に打撃を与えるような事象です。

こういった地政学的リスクが顕在化した時、円買いが進みます。世界的には、日本円は安全通貨として見られており、何かあった時の避難先のように扱っているトレーダーや機関投資家が多いということです。

代表的な通貨の特徴

基軸通貨

米ドル(USD)

米ドルは基軸通貨と呼ばれ、その値動きは世界中の通貨に影響を及ぼします。言うなれば世界通貨ですので、相場の変動要因が多く、日々たくさんの情報が飛び交っています。

日本円も例外ではなく、取引量も多いですし、情報量も豊富です。

ファンダメンタルズ分析で紹介した政策金利や雇用統計、FOMCなどの重要指標は全て日本語訳もアップされるため、相場の判断も難しくはありません。また、例えばTwitterで#ドル円とサーチをかければ色々な人のトレードが勉強できますし、初心者向けと言えます。

基軸通貨

ユーロ(EUR

ユーロは準基軸通貨と呼ばれ、米ドルと同様に世界的に取引量の多い通貨です。日本人トレーダーも、ユーロ円やユーロドルで取引をしている人が多いです。また、比較的日本語での情報も充実しているため、こちらもトレードの判断がしやすい通貨と言えます。

資源国通貨

資源国通貨とは、その名の通り資源が採れる国の通貨のことです。ここでいう資源は主に石油、石炭、天然ガスなどのエネルギー資源と、食料資源などを算出する国です。資源国通貨は商品市場に大きく影響を受けます。そのため、例えばインフレ時には買われやすくなる傾向があります。

最近では掘削技術が進歩し、シェールガスが産出されるようになったアメリカも資源国として見られ始めています。簡単にいうと米ドルに資源国通貨の特徴が現れやすくなってきた、ということです。

原油価格や石炭価格にかなり左右されますので、例えば記録的な天候不良があった週などは値動きが激しくなります。世界情勢にも目を向けておくとトレードしやすくなると思います。

豪ドル(AUD)

天然資源が豊富なオーストラリアですが、先進国の中では高金利であることでも有名です。

米ドルなどに比べて相場の値動きは比較的大きく、初心者は苦労するかもしれません。

加ドル(CAD)

鉱物資源が豊富なカナダも資源国です。隣国のアメリカと密接な関係にあるため、相場の動向も似ています。また、財政が健全な状態で安定しているため、人気のある通貨です。

南アランド(ZAR)

鉱物資源に恵まれた資源国通貨で、高金利であることも有名です。しかし、新興国通貨なのでリスクも非常に高くなっています。

流動性の低い通貨(=取引量・プレイヤーが少ない)のため、為替相場の値動きが大きいです。

流動性の低い通貨の値動きが大きいという事象を説明すると、例えば100人が1万円ずつ保有していれば、一人が全額売っても1%の影響しかありませんが、10人が10万円ずつ保有していれば、一人が全部売れば10%の影響がありますよね。また、通貨を10人しか持っていない場合、100人の時よりも売ってくれる人が少なくなりますよね。そのため、小さな額の値動きは起きず、1つの取引で価格が大きく動くようになります。

ノルウェークローネ(NDK)

ノルウェーは石油と天然ガスの輸出額が全体の5割を締める資源国です。EUに加入していないため、ユーロの影響を直接受けることはありませんが、地理的近接性から若干の影響を受けることもあります。

金利通貨

豪ドル(AUD)

資源国通貨である豪ドルですが、金利も1.5%と高くなっています。先進国で金利が高いのはなかなか珍しいです。

南アランド(ZAR)

新興国通貨のため、金利は6.75%と非常に高くなっています。

ハイリスクな通貨ですので、なかなか手を出しにくいのは事実ですが。。

ニュージーランドドル(NZD)

ニュージーランドドルも1.5%と高くなっています。オーストラリアと近いこともあり、相場も似ている傾向にあります。

参考:日本

日本の現在の政策金利は−0.5%です。いわゆるマイナス金利で、簡単にいうとずっと持っていると損をします。笑

こうした政策金利になっている背景としては、預金者が保有していると損をするようにすることで、投資や貸し出しを促し、経済活性化とデフレ脱却を目指しているのです。

起業がオススメされるのはこの辺の理由もありますが、正直そこまで関係ないです。笑

逃避通貨

スイスフラン(CHF)

逃避通貨の代表各であるスイスフランは、金利は低めですが相場の値動きは安定しています。

スイスは「永世中立国」宣言をしているため、戦争リスクが低く、何かあった時には買われやすくなります。

2015年にとんでもない大暴落があったのも事実ですが、今でも相場は比較的安定しています。

このスイスフランショックに関してはまた別の記事でまとめようと思います。

初心者は何を買ったらいいのか

まずはドル円が無難

初心者にオススメなのは、何と言ってもドル円です。ドル円は相場がめちゃくちゃ荒れるということはあまりないですし、1日の中でも値動きがそこまで激しくはありません。また、情報が多く、判断材料が豊富というのもいいですね。

株式にも興味のある方は、NASDAQやダウ平均に連動してドル円も動くので、合わせて勉強するといいと思います。

ユーロ円もオススメ

ユーロ円も取引量が多めで比較的安定しているのでオススメです。しかし、ドル円よりは値動きが激しいのと、ユーロはヨーロッパの共通通貨なので、地政学的リスクを考えなくてはいけない国の数が多いです。

ドル円と並べて見てみると、値動きの特徴がわかるかと思います。

南アランドは気をつけることが多い

南アランドは上述の通り資源国通貨ということもあり、資源価格によってかなり左右されます。また、高金利通貨ということもあり、長期投資家は買いポジションでランドを保有し、スワップで安定的に稼ぐという手法を取る方も多いみたいですね。

初心者にとっては考えることが他の通貨より多いのでやめておいた方がいいと思います。

まとめ

通貨の特徴と、オススメの通貨ペアについてご紹介しました。

初心者のうちはドル円などのメジャーなペアから勉強して、余裕資産で他の通貨も遊んでみるくらいで考えておくといいと思います。