【FX初心者】酒田五法を覚えて売買のタイミングを逃さない!

今回は、日本に古くからあるチャートの分析手法である酒田五法について解説します。理屈というよりは、みんなが知っているから知っておくべき手法です。

酒田五法とは

酒田五法とは、全部で5つのパターンがある相場の分析手法です。5個もあるのか、と思うかもしれませんが、難しい理論はないので、形で覚えるのがいいと思います。

酒田五法の歴史

酒田五法の歴史について少し説明すると、江戸時代に米相場で投資手腕を発揮した本間宗久という人物が作ったものです。

江戸時代には、米の先物相場が出来上がっていました。簡単にいうと、現在の商品先物市場が江戸時代に存在していたんです。

さらに、その米相場ではローソク足が発明されており、チャート分析法も確立されつつありました。

そんな江戸時代の先物相場で「相場の神様」と呼ばれていたのが本間宗久です。

彼は出羽庄内の酒田の富豪の三男として生まれ、父の死後、後継の長兄が隠居してから投機をはじめました。

酒田ではじめた米相場への投機は、一度は上手くいって財産を数万両単位で増やしましたが、江戸に移って米相場への投機をしたところ、とんでもない大失敗をしました。

その後、さらに取引が盛んだった大坂・堂島の米相場で投機を行いました。ここで宗久は才能を開花させ、「出羽の天狗」と呼ばれるほどの活躍を見せます。

その後再び江戸に戻り、江戸の米相場で大成功します。こうして巨万の富を得た宗久は諸藩に貸付を行なって資産を増やしていったそうです。

酒田五法の5つのパターン

さて、歴史を振り返ったところで、「酒田五法」について勉強していきましょう。

具体的には、以下の5つのパターンのことを呼びます。

三山

三山は、同じような値段で天井を三回形成した場合、その天井は堅いと相場が判断し、下落に向かうというシグナルです。英語圏では「ヘッドアンドショルダー」と呼ばれたりします。FXだと海外のサイトもチェックした方がいいので、"Head and shoulder"で覚えておいた方がいいかもしれませんね。

もっともポピュラーな形は、3つの山のうち、真ん中が1番高い「三尊天井」の形です。

三川

3本のローソク足でトレンド転換を示すシグナルを形成します。「宵の明星」「明けの明星」が非常に有名です。

三空

この形は、相場がパニックのような動きをした時に現れやすいです。シグナルとしては非常に強いのですが、チャートの右半分を隠してみてもらえばわかる通り、このローソクの並びで逆張りのポジションを取るのはかなり勇気が必要です。笑

頭と尻尾はくれてやるくらいの気持ちでトレードしましょう。

三兵

この形は強いトレンドの前兆とされており、実際に一気にトレンドが形成されやすい形です。なぜトレンドが形成されやすいかというと、いくつかの理由は考えられますが、多くのトレーダーが酒田五法を参考にしているため、同じようなタイミングでグンっと跳ねやすいんですね。こうしたこともあって、酒田五法は頭に入れておくべきなのです。

三法

上げ三法は上昇相場の中で見られ、下げ三法は下降相場の中で見られます。

大陽線の後に3本の小陽線または小陰線が連なり、再度大陽線が出現する形です。

真ん中の3本は陽線でも陰線でもいいですが、最初の大陽線に「包まれた」形になっているのがポイントです。

理屈を深く考えないこと

酒田五法はロジカルな指標とは言えませんが、歴史のある分析手法です。歴史があり、多くのトレーダーが学んでいるということは、それだけこの手法に沿った値動きをすることが多いということです。多勢が同じ方向に動くのが「トレンド」の正体ですので、逆張りを狙うとしても必ず覚えておかなくてはいけない、というわけですね。

多勢がどう動くかを知っていれば、波に乗っても逆をいっても失敗した時の傷が浅くてすみます。しっかりと把握しておくようにしましょう。

まとめ

今回は酒田五法について説明しました。実は今回図解したものより詳しく分類されることもあるのですが、今回示したものさえ押さえておけばトレードには困りません。

ぜひこの形を覚えて、トレードに活かしてください。