【中小企業経営・政策】①合格のための勉強の仕方と二次試験に向けて

中小企業診断士試験の中小企業経営・政策について書いていきます。中小企業診断士試験を受験予定の方はぜひご一読ください。

中小企業経営・政策は毎年アップデートが必要

中小企業診断士として外せない科目

中小企業診断士試験はよく「コンサルタントの国家試験」と言われることが多いですが、通常のコンサルタントと違って知識として求められるのがこの中小企業経営・政策に関する知識です。もちろん普通のコンサルタントも知っておいて損はない科目ではありますが、中小企業といういわば会社としての体力が少ない存在は、国からの支援が充実しています。その支援制度などに精通していることが、確度の高い助言をする上で必要になってくるわけです。

中小企業経営・政策の構成要素は科目名通り2つ

中小企業診断士試験における財務・会計は科目名にある通り、2つです。

中小企業経営

国内全体の中小企業の経営状態を確認する科目です。日本全体として中小企業が現在どんな状況におかれているのかを勉強し、傾向や伸び代、改善すべき点の知識を習得します。

全体的に厳しい、というのが大まかな話になりますが、「どう厳しいのか」という点をしっかり抑えることが大事です。例えば、日本の中小企業の中でも特に零細企業が直面している問題点として「後継者不足」があります。なぜこうした問題が発生しているのか、解決策はないのかなどを、主に中小企業白書から勉強していきます。

中小企業政策

上述の中小企業経営で学んだ日本全体の中小企業の傾向に対して、日本がどのような政策で支えているのかを勉強します。個人的にこの分野が中小企業診断士の実務に一番必要になる分野だと思っています。中小企業診断士になりたての頃は、補助金の申請などのお手伝いをすることが多いです。その際、当該企業がどの補助金を受け取ることができるのかという点からサポートすることがあります。まずは企業の経営状態からどんな補助ができるのかを学ぶことは、実務において最初に必要になる部分ですので、しっかりと勉強していきましょう。

一次試験突破の攻略ポイント

中小企業白書がほぼ全て!!

個人的な感覚ですが、この科目の全体の7〜8割くらいは中小企業白書から出題されます。それも、前年版の中小企業白書です。

つまり、2019年に合格目標であれば2018年版から出題されます。ここを間違えないようにしてください。

だいたい毎年6月ごろに発売されるので、初学者の人は最新版と間違えがちです。2019年夏に受験するなら、2018年6月ごろに発売された中小企業白書が試験範囲です。

無理に数字で覚えようとしないこと

特に中小企業経営の分野では、グラフや数字がめちゃくちゃ出てきます。

全てを数字で覚えようとするとしんどいので、「上がった・下がった」くらいアバウトに覚えていくことをオススメします。本当に必要な数値はギリギリに覚えたらいいんです。

これはどの科目にも共通することですが、細かい数値はギリギリに詰め込むのが吉です。特に中小企業白書は毎年発行されますし、数値をガチガチに覚えても次年度には更新されます。そんなに気張って覚えず、「後継者問題に悩んでいる零細企業は増えているんだな」くらいの覚え方で進めていきましょう。

YouTubeで勉強できる

個人的には、これが一番オススメです。

「ほらっちチャンネル」というYouTubeチャンネルが非常にオススメで、ここの動画を1.5倍速くらいで流し見するといいと思います。直前期はここの動画を見てれば、多分合格点に届くんじゃないでしょうか?

ほらっちチャンネルのURLは以下です。このチャンネルについては後日詳しくまとめたいなと思っています。

https://www.youtube.com/channel/UCWFRCZp5L_SZnjHAA52l1HA/about

二次試験対策はしなくていい

理解していれば事例が想像できる

中小企業経営・政策は二次試験では使用しません。しかし、この科目をしっかりと勉強していると、「与件に登場する企業が想像しやすい」というメリットがあります。

例えば老舗の旅館が与件に登場すれば、「インバウンド需要の取り込み、後継者不足、人材難、集客ツールに難あり」などなど、あらかじめ問題になりそうなポイントが浮かび上がってきます。

こういった予想ができると、解答が非常に作成しやすいですし、解答のテンプレをある程度は準備できるようになるので得点が狙いやすくなります。

過去問を確認しておこう

上述のメリットにも繋がりますが、中小企業経営・政策を勉強する前に過去問をあらかじめ読んでみるといいかもしれません。

二次試験に登場する企業は、「中小企業に特徴的な問題を抱えた企業」なので、これからどんな企業を相手に助言する能力が求められるのかを把握することができます。目標が見えていると、自分に足りない知識が明確になり、勉強にも身が入ります。

ぜひ、過去問を数年分読んでから勉強を始めてみてください。

中小企業白書を楽しく読めるか

中小企業経営・政策は中小企業白書からの出題がほとんどであり、正直これさえ勉強しておけば合格点は取れます。

しかし、この中小企業白書はボリュームが非常に多いです。似たようなグラフもたくさん出てくるため、飽きてしまう人も多いかと思います。

もちろんポイントとなる箇所はいくつもありますが、まずは中小企業の実例を確認しながら、そのサクセスストーリーや復活劇を調べてモチベーションを高めるのもいいかなと思います。

いかに2018年の中小企業白書(PDF版)のリンクを載せておきます。こちらは無料ですので、タブレットスマホでスキマ時間に確認できるようにしておくと便利です。

https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H30/PDF/h30_pdf_mokujityuu.htm

まとめ

今回は中小企業経営・政策について、勉強の仕方を中心に書きました。

実際の内容についてもこれから書いていこうと思います。

今年の試験までに網羅的に書くのはおそらく無理なので、ぜひご自身でもテキストを購入したりスクールに通うなどして、試験勉強を始めていただければと思います。